この冬も、食品加工班の2、3年生、3名が力を合わせ、本校自慢の「米こうじ味噌」を、無事、仕込み終わりました。味噌の仕込みは、5回に渡って行いました。どの日も、雪が降るなど寒さの厳しい日となりましたが、「寒い分、余計においしい味噌になるね!」と声を掛け合いながら、張り切って取り組みました。
仕込み前日から洗って水に浸した乾燥大豆は、当日には2倍の重さになっています。形も、まん丸から枝豆の形に戻ります。
当日は作業室に集合し、器具等の準備・設置から始めます。仕込み第1回目には、昨年の記憶を思い出しながらチョッパーを組み立てました。初参加の2年生も、興味津々でした。
火に掛けた大豆から出てくる灰汁(あく)を取り除く作業では、全員、鍋に吸い込まれるように集中します。
手順書を確認し、塩と米こうじを正確に計量します。
煮上がった大豆の水気を切り、チョッパーでつぶします。大豆をチョッパーに入れる役、チョッパーを回して大豆をつぶす役、つぶした大豆を計量し、塩・米こうじ・煮汁と共にセットする役と、役割をローテーションしながら、協力して行います。
煮汁も計量し、セッティングします。
塩、米こうじ、煮汁、大豆がそろったら、いよいよ混合です。材料が全て混ざったときの硬さが、できあがりの味噌の硬さになるので、手の感触で判断し、煮汁を追加して調整します。そして最後にたるへ詰めます。
開校以来、味噌造りをご指南いただいている合同会社 新村こうじみそ商店の新村義孝さんに、今シーズンも、第1回、第5回の仕込み時にお越しいただきました。実技では、ご一緒に作業をさせていただくことによって能率を考えた仕事の進め方と仲間との協働について学びました。また、講義では、味噌の歴史と地域性についてや原材料について、発酵についてや発酵食品の種類と効果についてなど、幅広い内容についてお話しいただきました。さらに、発酵食品である甘麹に数種類の果物や味噌を順次加えることにより、味にどう変化が出るかを試しながら、食生活への取り入れ方を考える実習もご用意いただき、生徒たちは新しい味覚への挑戦に胸を躍らせながら興味・関心をもって学ぶことができました。
今年も全5回の仕込みで、5たるの味噌を仕込むことができました。完成予定重量は150㎏です。卒業を間近に控え、実感が募る3年生にとっても、次期最上級生の自覚に燃える2年生にとっても、この味噌造りの工程の一つ一つが、全て興味深く、特別で、精一杯心を込めて、大切に取り組みました。熟成期間を経て、10月に美味しい味噌が出来上がることがとても楽しみです。そして、より多くの方の食卓にお届けできますように。
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